九十四番 / 参議雅経
原文
み吉野の 山の秋風 小夜ふけて
ふるさと寒く 衣うつなり
みよしのの やまのあきかぜ さよふけて
ふるさとさむく ころもうつなり
訳
吉野の山の秋風に、夜もしだいに更けてきて、都があったこの里では、衣をうつ砧(きぬた)の音が寒々と身にしみてくることだ。
み吉野の 山の秋風 小夜ふけて
ふるさと寒く 衣うつなり
みよしのの やまのあきかぜ さよふけて
ふるさとさむく ころもうつなり
吉野の山の秋風に、夜もしだいに更けてきて、都があったこの里では、衣をうつ砧(きぬた)の音が寒々と身にしみてくることだ。