六十五番 / 相模
原文
恨みわび ほさぬ袖だに あるものを
恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ
うらみわび ほさぬそでだに あるものを
こひにくちなむ なこそをしけれ
訳
あなたの冷たさを恨み、流す涙でかわくひまさえもない袖でさえ口惜いのに、こ の恋のために、(つまらぬ噂で) わたしの名が落ちてしまうのは、なんとも口惜しいことです。
恨みわび ほさぬ袖だに あるものを
恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ
うらみわび ほさぬそでだに あるものを
こひにくちなむ なこそをしけれ
あなたの冷たさを恨み、流す涙でかわくひまさえもない袖でさえ口惜いのに、こ の恋のために、(つまらぬ噂で) わたしの名が落ちてしまうのは、なんとも口惜しいことです。