五十二番 / 藤原道信朝臣
原文
明けぬれば 暮るるものとは 知りながら
なほ恨めしき 朝ぼらけかな
あけぬれば くるるものとは しりながら
なほうらめしき あさぼらけかな
訳
夜が明ければ、やがてはまた日が暮れてあなたに会えるものだと分かってはいても、やはりあなたと別れる夜明けは、恨めしく思われるものです。
明けぬれば 暮るるものとは 知りながら
なほ恨めしき 朝ぼらけかな
あけぬれば くるるものとは しりながら
なほうらめしき あさぼらけかな
夜が明ければ、やがてはまた日が暮れてあなたに会えるものだと分かってはいても、やはりあなたと別れる夜明けは、恨めしく思われるものです。