四十四番 / 中納言朝忠
原文
逢ふことの 絶えてしなくば なかなかに
人をも身をも 恨みざらまし
あふことの たえてしなくば なかなかに
ひとをもみをも うらみざらまし
訳
あなたと会うことが一度もなかったのならば、むしろあなたのつれなさも、わたしの身の不幸も、こんなに恨むことはなかったでしょうに。(あなたに会ってしまったばっかりに、この苦しみは深まるばかりです)
逢ふことの 絶えてしなくば なかなかに
人をも身をも 恨みざらまし
あふことの たえてしなくば なかなかに
ひとをもみをも うらみざらまし
あなたと会うことが一度もなかったのならば、むしろあなたのつれなさも、わたしの身の不幸も、こんなに恨むことはなかったでしょうに。(あなたに会ってしまったばっかりに、この苦しみは深まるばかりです)