三十八番 / 右近
原文
忘らるる 身をば思はず 誓ひてし
人の命の 惜しくもあるかな
わすらるる みをばおもはず ちかひてし
ひとのいのちの をしくもあるかな
訳
あなたに忘れられる我が身のことは何ほどのこともありませんが、ただ神にかけて (わたしをいつまでも愛してくださると) 誓ったあなたの命が、はたして神罰を受けはしないかと、借しく思われてなりません。
忘らるる 身をば思はず 誓ひてし
人の命の 惜しくもあるかな
わすらるる みをばおもはず ちかひてし
ひとのいのちの をしくもあるかな
あなたに忘れられる我が身のことは何ほどのこともありませんが、ただ神にかけて (わたしをいつまでも愛してくださると) 誓ったあなたの命が、はたして神罰を受けはしないかと、借しく思われてなりません。