三十三番 / 紀友則
原文
久方の 光のどけき 春の日に
しづ心なく 花の散るらむ
ひさかたの ひかりのどけき はるのひに
しづこころなく はなのちるらむ
訳
こんなにも日の光が降りそそいでいるのどかな春の日であるのに、どうして落着いた心もなく、花は散っていくのだろうか。
久方の 光のどけき 春の日に
しづ心なく 花の散るらむ
ひさかたの ひかりのどけき はるのひに
しづこころなく はなのちるらむ
こんなにも日の光が降りそそいでいるのどかな春の日であるのに、どうして落着いた心もなく、花は散っていくのだろうか。